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Claude Opus 5.5 を他の LLM と比べる。選び方は「工程ごと」

Claude Opus 5.5 を他の LLM と比べる。選び方は「工程ごと」

何が起きたか

Terminal-Bench 4.0 の比較

Anthropic が2026年9月22日に Claude Opus 5.5 を公開しました。Claude 5.5 ファミリーの第1弾で、モデル ID は claude-opus-5-5 です。続いて Sonnet 5.5 と、10月7日に Haiku 5.5 も出ています。

料金は100万トークンあたり、入力が4ドル、出力が20ドルです。Opus 5 は入力5ドル、出力25ドルだったので、単価は2割ほど下がりました。発表ページによると、標準設定の一般的な作業では Opus 5 より約40%安くなります。単価が下がっただけでなく、1つの仕事に使うトークンが減ったことが理由だと説明されています。

他のモデルと並べてみる

発表ページに載っている、直近の比較を抜き出しました。OpenAI の数字のうち Terminal-Bench 4.0 は、同ページが OpenAI の公表値として載せているものです。

項目 Opus 5.5 Fable 5.1 GPT-6 Astra GPT-5.6 Sol
Terminal-Bench 4.0 66.4% 55.8% 57.9% 37.3%
FrontierCode v1.1 54.4% 50.3% 53.3% 47.5%
GDPval-AA v2.1(Elo) 1846 1735 1542 1588
AutomationBench 40.0% 31.4% 41.4% 28.8%

Opus 5.5 が上回る項目が多い一方で、AutomationBench だけは GPT-6 Astra が少し上です。コスト面では、同じ発表ページが、FrontierCode で GPT-6 Astra を上回りつつ、タスクあたりのコストは約2割に収まる、Terminal-Bench 4.0 では同等のスコアを約4割のコストで出せる、と書いています。どちらも Anthropic 自身の比較である点を、覚えておきたいところです。

Google の Gemini 4 Argon は、API 価格が導入期間中、入力2ドル・出力10ドルと報じられています。同じ尺度の成績表は見つけられなかったため、表には入れていません。

数字の読み方

この表を「どれが一番か」を決めるために使うのは、少しもったいないと思っています。Anthropic の発表ページ自身が、この水準ではベンチマークの差が実務での差を示す指標として信頼しにくくなっている、と書いているからです。Opus 5.5 と Fable 5.1 の差も、スコアが示すほど大きくないと注記されています。

実務で効くのは、1つのモデルの強さより、工程ごとの向き不向きです。分類や要約のような定型の処理は安いモデルで足りますし、込み入った判断が要る処理には上位のモデルが要ります。Box の事例では、依頼の解釈とファイル検索は Sonnet、文書の生成は Opus が担うことが多い、と紹介されていました。

もうひとつ、料金は単価だけで比べても決まりません。同じ仕事でも、モデルによって使うトークンの数が変わるからです。実際の業務データで1週間ほど回して、1件あたりの費用と、人が直した回数を見る。これが、見積もりの根拠としていちばん使いやすいと思います。

Greria ならどう進めるか

正直に言うと、モデルが新しく出るたびに、全部を入れ替えたくなる気持ちはよくわかります。数字が良いと、つい試したくなるものです。

ただ、お客様の現場で大事なのは、そのモデルが一番かどうかではなく、今の仕事のどこで効くのか、という点です。だから私たちは、まず仕事を工程に分けて眺めます。どこで間違えると困るのか、どこは間違えても人がすぐ気づけるのか。そう整理していくと、上位のモデルを当てたい工程は、意外と少ないことが多いのです。

そういう工程には Opus 5.5 のような上位のモデルを使い、そこから先の最終の判断は人が持ちます。「判断は人、作業は AI」の線引きです。それ以外の軽い工程は、Haiku 5.5 のような安いモデルに任せて、費用の使いどころを絞ります。

Opus 5.5 の値下げは、重い作業の月額が読みやすくなる、というのが一番のうれしさです。見積もりの話がしやすくなります。ただ、安くなったからといって、全部を上位に寄せるのは勧めません。

既存の構成を見直す、いい機会でもあります。Opus 4.8 の高速モードは11月30日で終わると案内されているそうなので、使っている場合は移行先を確認しておきたいところです。モデルは短い間隔で入れ替わっていくので、1つに依存しすぎない作りにしておくのが、結局いちばん楽だと思います。

同じ整理を自社の業務でやってみたい、という方は、工程の洗い出しからご相談ください。

出典

関口 篤史

Author

関口 篤史 代表取締役

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